司法の冬の時代
http://www.jicl.jp/now/jiji/backnumber/1975.html
法学館憲法研究所>ときの話題と憲法
http://www.jicl.jp/index.html>http://www.jicl.jp/now/jiji/index.html
より抜粋。
--------------------
1975年以降、下級裁判所による違憲立法審査権の行使の事例は
ぐっと少なくなり、また行政裁判では住民敗訴の判決が続きました。
司法行政における最高裁判所のイニシアティブが徹底され、司法の
「冬の時代」と呼ばれる状況が続きます(吉野正三郎「テキストブック
現代司法」)。
(中略)
これに対して、政治部門は強烈な危機感を抱きました。その結果
採られた方策の一つが、政治部門の政策に理解を示す傾向の強い
一連の最高裁判所裁判官(及び長官)の任命です。最高裁は、73年の
全農林警職法事件をはじめとする人権制限的な判決の時代へと
逆コースの道をたどります。もう一つは、個々の裁判官の独立を侵害する
裁判所内外からの動きです。典型的には、69年の平賀書簡事件として
現われます。自衛隊が9条に違反して違憲かが争点になった
長沼ナイキ訴訟を担当する札幌地裁の福島重雄裁判長に対して、
同地裁の平賀健太所長が、判決の方向性を指示する書簡を交付しました。
同地裁の裁判官会議は、これは裁判官の独立を脅かす行為だとして厳重
注意する旨を決議しました。
(中略)
見逃せないのが、司法行政のみに携わる裁判官がいないことです。
日本では最高裁事務総局に代表される、司法行政のみに従事する
エリートが裁判所全体の動きをリードする傾向にあること
(司法官僚制―「裁判官の『官僚化』」)と対照的です。
--------------------
コメントする